ディールのまにまに

1日1つだけうまくなる。テキサスホールデムポーカーに関する事項を書いていきます。Twitter @PariColle_Poker

バイザボタンのネクストプレイヤーは参加できる?

※ 2017/10/1に更新しています。詳しくは一番下をみてね。

ある方のツイッター
8番BU 9番SB 1番ミスブラインド 2番空席 3番オレBB 9番BU 1番バイザボタン 2番ニュープレイヤーポスト 1番BU 2番SB 3番オレ「2番がSBなのおかしいし、オレBBやったぞ」 ディーラーと1番「やってない!w絶対やってないw」

こちらを考えると意外と難しかったので改めて考えてみた。
つまり図で表すとこうなる。

図1 8番BU 9番SB 1番ミスブラインド 2番空席 3番オレBB
8


図2 9番BU 1番バイザボタン 2番ニュープレイヤーポスト
9
  1番バイザボタンのため、SB・BB分を支払っている。
  2番は新しいプレイヤーで新しく入るにはBBを支払うポーカールームらしい。


図3 1番BU 2番SB 3番オレBB
1
  3番の方がここがおかしいと主張したわけです。
  ボタン来る前に2回BB来てますからね。おかしいですね。

ではどこがおかしかったのでしょうか。
通常TDAのルールでは、プレイヤーの移動について、細かく決めているのは下記しかないようです。
9.テーブルブレイク
ブレイクしたテーブルからきて席を埋めるプレイヤーは、当該ポジションについて責任を有するものとする。当該プレイヤーは、BB、SB及びボタンを含むいかなる席から入ることができる。彼らがハンドをプレイできない唯一のポジションは、SBとボタンの間である。
図2は上記規定に関係ないのでルールはなさそうです。
そもそも、トーナメントルールにキャッシュ特有のバイザボタンという概念はないので
仕方ないですかね。

トーナメントルールで考えてみると、2番はそのまま入れそうですね。
ただ、入ると図3のように3番がBBをボタンが来るまでに2回払うことになり、
おかしくなってしまいます。
ただ、9番にボタンがある時にバイザボタンをしている1番のプレイヤーが
次のハンドでボタンになることはおかしくありません。
そうでなければバイザボタンという名称自体が適切でないことになります。
バイザボタン:離席から戻ってきた時にちょうとSBの位置だった場合、SBとボタンはプレイできないので、最速でカットオフの位置から入ることになる。もしくはこの「バイザボタン」をすることにより、SBの位置でBB+SB分を支払ってBBになることができる。それが終わったらボタンをやることができる。
その場合、図3において1番がボタンであること、3番がBBを回避することが必須になります。

それができるのは、
   A 2番が1回休みになり3番がSB、4番がBBになること
   B 2番がワンビックになること
のいずれかになります。

図4 A 2番が1回休みになり3番がSB、4番がBBになる
1-2-1
  これで3番がSBを払い、次にボタンとなりBBの2回払いは回避されました。

  でもこれっておかしいですよね!?
  2番はUTGで一度プレイして、次が休みとなります。
  そして、次に2番がボタンをやると、また3番SB・4番BBとなります。

4番はこういうでしょう、「オレBBやったぞ」と。

  キャッシュゲームをやっていて、プレイ途中に休まなければならないこと、
  4番が2回目のBB支払いの犠牲者になることからA(図4)は間違いとなります。

  なお、じゃあ次のハンドでボタンを3番にすればいいと思う場合も、
  一度参加し始めたキャッシュゲームで、1回休みが入るのはやっぱりおかしいですよね。


図5 B 2番がワンビックになること
1-2-2
  2番がワンビックになれば、1番がボタンになることと3番がBBを回避することが成立します。
  この後、2番がボタン、3番がSB、4番がBBということで解決しそうです(図6)

図6 図5のネクストハンド
2







・・・ところが、ツイッターの返信では、ワンビック(図5)ではない解決法がありました。


図7 図2の際にNew Playerは参加できない
9 2休み
  New Playerはポストして参加することはできず、ハンドに参加できないというものです。

図8 図4の再掲
1-2-1
  そして、2番は次のハンドもお休みになります。
  TDAのルール通りのボタンとSBの間のため参加できません。
  それはつまりここで2番が参加すると3番がBBを支払うことになるからです。

  そのため2番を飛ばして、3番SB、4番BBとなります。

図9 2番がCUから参加
3
  最後に、ボタンが2番を飛ばして3番へ
  2番はカットオフからポストして入ることになるというものです。



この解決法(UTG休み→CU参加)は、すでにテーブルについている
2番にUTGでの休みを強制することになります。
そしてこの休みは、1番ボタン、3番SBの時に休みになることを見越した休みとなります。

しかし、ポジションはUTGのため、入れない理由がありません。
ワンビックを利用すれば、2番が入ることで不利益を被るBBがいないからです。

2番がポストして、すぐにワンビックでBBを支払うのはおかしいも考えられますが、
これは2番が自主的にやっているため不利益ではありません。
つまり、2番が1回休めばBBから入れるのにUTGから参加しているのは自己責任だからです。

New Playerの2番がUTGでやりたいと言った時にそれを止める必要はないし、
2番がワンビック(図5)になれば解決なのではないでしょうか。

つまり、まとめると下記のようになります。

図10 問題の最初の場面(図1再掲)
8
  3番 BB


図11 問題の次の場面(図2再掲 1番バイザボタン)
9
  1番 バイザボタン
  2番 New PlayerポストしてUTGから参加
  3番 UTG+1として参加

図12 問題の最後の場面(図5再掲)
1-2-2
  1番 ボタン
  2番 ワンビック(2回続けてBBだがそれは図11で2番が自分で入らないことができた)
  3番 UTG

図13 図12の後の場面
2
  2番 ボタン(すでにBBを支払っておりボタンをやることに問題ない)
  3番 9番がボタンの時にBBをやってから、ここで初めてのSB
  4番 BB


このように図12の2番ワンビックのほうが、2番の参加したいという意思を尊重したまま、
BBが順番に回っており誰も不利益を被ってないという2つをクリアできる点で、
UTGで参加させず、カットオフからポストして参加させる方法より解決法として、いいと思うのです。

これでいいのか?
誰か教えてください!




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2017/10/1 更新

9月の終わりに、精神と時のディーラー@amusementpoker さんに
質問させていただき、解決しました。

間違いは、バイザボタンのプレイヤーをBBとして扱っていたことでした。
バイザボタンは、ブラインドをミスしているプレイヤーが特別に参加する方法であり、
SB・BBが本来出すブラインドをミスプレイヤーが払っています。

つまり、SB・BBが、SB・BBであることに変わりはなく、
ブラインドを支払ってもらうだけということです。



図A 最初の状態
8

図B 上図と下図は同じ状況を表している
上図 1番がバイザボタンせずに図Aの後になる状態
下図 1番がバイザボタンしている状態だが、これは3番SB、4番BBのブラインドを
   1番が支払っているだけで、ブラインドであることに変わりはない。
9同義

つまり、バイザボタンしていることで、SB・BBが変わる訳ではないのです。
バイザボタンは、ブラインドを負担をしているだけで、ブラインドの権利関係は
3番と4番に移っていることです。

今回の状況は、バイザボタンをしていることで分かりにくくなっていますが、
図B下図で考えれば、2番のNew Playerが入れないことは、
ボタンとSBの間に人が入れないという一般的なルールに沿っています。

これにより、元のツイッターの返信に合った通りとなります。

図C 1番がバイザボタンをしていると2番がテーブルインできない
9 2休み



ということで、長々書いてきましたが、まとめると以下のようになります。

バイザボタンプレイヤーがSB・BBのブラインドを負担しているだけでBBとはならない。
バイザボタンの左のプレイヤーはSBであるため、この間にNew Playerは参加できない。
New Playerはカットオフから参加することになる。

流れとしては次の通りです。
8
1-2休み
1-2休み2
3


ありがとうございました。