POKER'S 1% その5
Poker's 1%: The One Big Secret That Keeps Elite Players On Top
- 相手がベットかレイズしたら、通常はコールすべきである。
- 一度ベットして相手がコールしたら、通常はもう一度次のストリートもベットすべきである。
◆Build Your Pyramids From The Ground Up
細かい数字より考え方が重要である。
細かい数字を覚えてもシチュエーションによって大きく変わってくる。
多くのエリートプレイヤーは何を勉強しているのだろうか。
それは重要な判断局面での頻度を最もよくなるように調整することである。
そして最適なハンドセレクションになるようにレンジを調整することである。
それを実践で使えるように訓練しているのである。
ルール1は、ベットされたら、通常コールするというものである。
通常とは70%であり、OOPでは少し低くなる。
ベットされたら30%以上は降りてはいけないのである。
そのため、プリフロップからリバーまで70%ずつ残っていき三角形となる。
そして優れた戦術ほどこの三角形がスムースになる。
◆Playing Too Many Hands Preflop
プリフロップに多くプレイしすぎるとプリフロップが広くなり、
フロップで残るハンドが70%より小さくなる。
つまり、フロップに対してフィット&フォールドすることで、
本来プレイすべきでないハンドで余分に参加しすぎているのである。
そのためフロップを見てから30%以上そぎ落としているのである。
このようなプレイヤーには100%でハーフポットのCBを打てばよい。
ルール1に従うだけで、彼はフロップでのフォールド頻度のミスで自滅するのである。
他にも、あるプレイヤーは、リバーまで正しくコールするものの、
当初のハンドレンジが広すぎるため台形となる。
当初のレンジが弱いためセカンドベストなハンドで最後まで行ってしまうのである。
その場合はこちらがベストなハンドの時にしっかりとバリューベットすることである。
相手も同じようなハイパーLAGの場合はどうするか。
その場合はプリフロップを絞ってショーダウンで勝つことである。
ハンドセレクションを行うことであとは一定頻度でベット・コールするのみである。
他にも、特定のターンカードやベットが来た際に降りすぎてしまうこともある。
そのため、フロップのコールよりかなり少ない頻度でしかコールしないのである。
また、A-9-3などの特定のテクスチャーで降りすぎてしまうことであるべき
フロップでのフォールド頻度より高く降りてしまうものもいる。
このようなバイナリーボードでは、Aを持っていない場合に降りすぎてしまうのである。
もしくはフロップでコールされた場合にターンであきらめてしまうのである。
もちろんAがあるものの、数学的には降りすぎてしまうことはよくない。
このフロップで70%ベット・コールするのはAを持っていないことも多い。
しかし、数学がそれを求めているのだ。
また逆に、Qh-9s-6hのようなボードの場合はAQから76までもがターンまで追いかけるが、
リバーで多くが脱落するテクスチャーである。
つまりテクスチャーにより行動を変えている。
これはハンドの強さのみを見ており、頻度は無視しているからだ。
このように各プレイヤーのピラミッドのひずみがエクスプロイトできるポイントである。
そしてこのポイントにベットしていくことで大きくエッジを出してプレイできるのである。
◆1つの例
ラスベガスの$2-5、$500スタック
2人リンプ
Hero BU AsJs レイズ25
SB・BB フォールド
c/c
Qh9s6h(82)
×/×
Hero 70
C
F
Qh9s6h-2d(222)
×
Hero 160
F
このハンドについて相手がどのようにハンドしたのかを検討する。
プリフロップでリンプ-コールするのは次のレンジと想定する。
JJ-22
AJs-A2s, KQs-K9s, QJs-Q9s, JTs-54s, J9s-64s
AQo-ATo, KQo-KTo, QJo-QTo, JTo-T9o
これは想定されるあまりうまくないキャッシュプレイヤーを想定したものである。
これらは262コンボあり、22.6%である。(訳者注 おそらくAsJsを抜いている)
そしてフロップQh9s6hでは、フロップに出たカードを抜くと262→229コンボとなる。
ではフロップのHeroベットに何でコールするのであろうか。
JJ-99, 66
A9s, A6s, KQs-K9s, QJs-Q9s, JTs-65s, J9s-64s, suited heart
AQo, KQo-KTo, QJo-QTo, JTo-T9o
上記がフロップ70%コールレンジ(229コンボのうち159コンボ)
フォールドしたのは下記レンジ
88-77, 55-22
AJo, ATo
(訳者注 残り70になるはずだが、54しかない?)
ターン2dだが、2は上記コールレンジにないため159コンボのまま
ターンベットにコールできるのは、
99, 66
KQs, QJs-Q9s, JTs-87s, T8s, suited heart
AQo, KQo, QJo-QTo, JTo
上記は85コンボで53.5%である。
これは70%より小さすぎる。
それは第一にプリフロップでのハンドレンジが広すぎること。
第二にリンプコールにしていることでハンドからAA-QQ、AKが抜けていること。
第三にブランクのターンカードに対して過剰に反応していること、である。
もしターンにTが来ればもっとコールしていただろう。
◆Final Thoughts
スムースな三角形をイメージした戦術は非常に重要である。
相手の三角形を書いて、スムースでない部分でベットしていくことでエッジが出せる。
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