AoNLH Part 06 : Out of Position Flop Play
バランスの取れていないレンジでベットやチェックをすることは、
相手にベットやレイズをされることでエクイティを理解しにくくする
そのため、OOPのフロッププレイの根底にある理論的な概念を理解することは重要
最大で最も一般的なリークの一つは、どのプレイヤーが実際に強いレンジをもってるかまたは、どんなにポジションが価値を持ってるかは軽視され、プリフロップレイザーの時はほぼ毎回ベットし、アウトポジションの時はコールドコーラーのようにチェックする事である。
OOPのコールドコーラーはフロップの状況が自身のレンジならドンクベットをする事を恐れるべきではない。
なぜドンクベットが一般的でないか
→チェックレイズの方が成功しやすいから
→OOPでイニシアチブがない状況は、プリフロップでコールしており、レイザーのレンジと比較すれば弱くなるため、弱いレンジのOOPがチェックし、強いレンジのIPがベットすることが一般的と考えられるから
しかし、イニシアチブを元にしたIPからのベットは、論理的な見地からはよくなく、強いプレイヤーに対しては負ける原因となる。
また、OOPでのフロップベットチェックレンジのバランスをとるのが難しいため
MPオープン:ボタンコールの場合のフロップエクイティ
KcTc4d 49.9%:50.1%
Ah6c3s 52.5:47.5
Tc8d4d 49.0:51.0
となり、オリジナルレイザーのMPはAh6c3sのテクスチャーでよりCB頻度を高めるべき
誰がプリフロップでレイズしたか、誰が主導権を持っているかではなく、重要なのは、各プレイヤーのレンジ・ポジション・SPRなどのゲームの現在の状態を把握すること
レンジが完全にポラライズされていればポジションに価値は無い、つまり、パーフェクトポラライズレンジでは、フロップ・ターン・リバーで頻度を変えずにポジションに関わらずブラフすべき。
IPはアクションを終わらせるか、次のカードを見るかの選択がいつも出来るため、効果的にポットサイズを操り、相手のハンドのエクイティを知ることが出来る。そのため、ポジションは、ターンでプレイヤーのレンジの強さが変わるようなフロップにおいて価値がある。
OOPでチェックコールしにくいフロップの時、ポジションがより価値を持つ
Qc6h2h ポジションに価値はない。オーバーカードが来ることも少なく、トップペアがあれば簡単にチェックコール出来るし、フロドロはどうせベットしてもフォールドしない
9h5h3c ローボードはターン・リバーでオーバーカードがほぼ出るため、追加のカードが出ると状況が変化するという意味でウェットなボードである。つまり、ポジションは非常に有益となる。
QcJd6s 多くのプレイヤーが信じているのとは反対に、ポジションはこのフロップでは特に重要でない。通常良くならないハンドでベットしていることが多いため、Q・Jのペアでコールすることは簡単である。また、チェックレイズされることを防ぐため、ブラフベットを防ぐことにもなる
7c2d2s ポジションはローカード・ドライボードで価値を持つ。
7h6h4c OOPには厳しい。チェックコールのハンドを発展させるのは難しい。セットであってもチェックコールはリスキーである。このようなボードではチェックレイズとチェックフォールドを高い頻度で行うべき。
IPよりOOPの方がターンでチェックしてもリバーカードを見ることが保証されていないため、弱いハンドのエクイティを実現させることが難しい
フロップベットでバリュー:ブラフを1:2.5~3としている場合、OOPではより少なくブラフするべきである。
優秀なプレイヤー、はいつも期待値が最も高い最適なラインを取り、相手のレンジに対し、自分のハンドでどんなラインが一番利益がでるのかを理解している
どうプレイするか判断するいい方法は、非常に強いハンドで一番利益の出るラインを決定すること
7s4s2c オーバーカード・フラドロ等で相手のベットが期待されるため、チェックコールがよい。また、相手がよくベットするので、ベットよりチェックレイズが好ましい
KsJc4d プリフロップで3ベットされていない場合、3ストリートでベットするようなハンドは持っていない。KJ、AJ、QJなどはチェックバックすることが多い。チェックしたら相手は頻繁にベットしないので、ポジションは特に価値がない。そのため、強いハンドでベットし、非常に強いハンドでチェックレイズやチェックコールをすべき。
◆チェックコールするかチェックレイズするか
チェックレイズ バリューのためフロップしかベットしない時
ブラフが打ちやすいフロップのとき
ターンでブラフが良くなりにくいテクスチャーの時
Ts6s5d
- IPでは77や88でベットしてくるがターンでは、さらにオーバーカードが出て打ちにくくなる。
- ATであってもターンでKなどが落ちてバリューを打ちづらくなる
このような場合、フロップセットでのチェックレイズは現状強いハンドからターン・リバーでスケアカードが出る前にコールをもらえる可能性が高まる
相手がターンでオーバーベットする人でなければチェックコールより、チェックレイズが適している。
◆チェックレイズするか
⚫稀にチェックレイズ Ac4s4d・KdKs4d・Qc3s2d・AsKh5d
少なくとも1枚のハイカードがある
ターンでは弱いか役無しのドローなどのため、ターンでチェックレイズ出来る
このため、フロップではベットに対して大部分でコールすべき
⚫時々チェックレイズ 7c4h2s・9c9s7d・QsTh5c・Ks6s5d
少しコーディネートされているボード
1枚もハイカードがない
中くらいのハンドは、相手のセミブラフがターンで向上しやすく、チェックコールしにくい。そのためターンでスケアカードが落ちると再度チェックコールする必要がある
強いハンドでのチェックコールとチェックレイズを行うことはどちらも妥当なので使い分けるべし。ただし、バリューチェックレイズの場合、除去効果に注意を払わないとバリューを逃すことになる。
つまり、Ks6s5dにおいてKKのセットでチェックレイズは相手がKを持っていない可能性が高いのでやるべきではない。66や55ならKのTPを持っている可能性が高まる
⚫頻繁にチェックレイズ 7s4s2d・8d7d6c・7h3h3c・9h8d6d
このようなボードでチェックコールするのは、相手のブラフにドローを惹かれる可能性が高く、間違っている
相手は中くらいの強さのハンドと多くのドローでベットするのでチェックレイズすることで。相手をフォールドさせるチャンスを最大化出来る
6h5h3d で55を持っている場合、ターンでハート・7・4・2が出ると打ちにくくなる
このボードではポジションがとても価値があるため、通常より大きな額のチェックレイズをすべき
Ts8d4c カットオフレイズにSBから77でコールした場合、チェックコールするとターン・リバーでかなり難しい状況となる。こちらのペアは進展することはなく、相手のドローは引くことがある。また後のストリートが残っているので、いくつかのカードで相手のレンジが強くなることがある。
相手のハンドのほとんどは高い期待値を持ってないが、コールできる状況で高いエクイティのハンドをフロップでフォールドできなければならない。どうして50%を超えるエクイティのハンドでフォールドが必要なのか理解することは重要である。
フロップは弱い完成ハンドでチェックコールすることは、ターン・リバーでプレイすることが難しいため問題となるリークである。
◆ドンクベット
BBでのコールドコールレンジはコンデンスされており、相手のポジションに価値があるため、フロップにおいて全てのレンジでチェックしなくてはならない。
この場合は、フロップに対してBBでのレンジのエクイティが高いことは関係ない
Kh8c3s
コールレンジが53.9%のエクイティがあったとして、ポジションが特に価値はないとしても、それでも全てのレンジでチェックしたい
ドンクベットが効果的出ない理由は、KJより強いハンドは少なく、ターンでのバリューベット打ちにくいこと、またチェックコールがリスキーではないから
フロップでの相手のレンジよりエクイティが高いことからドンクベットができるわけではない。ハンドレンジの中でエクイティがどのように分布しているのか把握し、いくつかの非常に強いハンド出ない限り、ドンクベットは効率的ではない
フロップでのドンクバリューベットがとても弱い場合、相手はレイズすることが出来、ターンでブラフキャッチさせられることになる。また、ドンクにコールしてくるためショーダウンで勝てる可能性が低い。
◆フロップでの公式
No1 ディフェンス頻度の最低条件
最低のディフェンス頻度=ポットサイズ/(ベットサイズ+ポットサイズ)
No2 トリプルバレルに直面した時に必要なレンジ
こちらがOOPで75%ポットサイズのトリプルバレルした場合に、相手は少なくとも18.7%のレンジをコールによりディフェンスすべき
No3 ブラフとバリューベット比率
75%ポットサイズベットをフロップベットの70%でターンベットし、その70%でリバーベットすると、フロップベットは34.3%のバリューベットが必要となる。
◆Summary
フロッププレイを理解することでかなりのエッジを得ることが出来る
OOPでの1つか2つのストリートでベットするつもりのフロップベットはほとんど効果がない
ターンとリバーをチェックすると相手がベットする機会を得て、こちらがブラフキャッチャーに変わる
IPでのフロップベットには、特定のボードの状況ではチェックコールとチェックレイズをアグレッシブに行うべき
チェックコールとチェックレイズはドンクベットより相手の弱いレンジの期待値を下げるのに効率的
チェックコールが難しい通常のIPが好むテクスチャーでは、チェックレイズをアグレッシブに行うことが重要
- 最適なポーカーは現時点の状況にのみ注意を払う。前のアクションはレンジの割当のみに使う
- 相手のエニハンベットが必ずしも利益的でないなら、一部のブラフは許容しなければならない
- チェックレイズは相手の弱いレンジでのベットを攻撃できるが、ポットが大きくなり相手のレンジを強くする
- ドンクベットにより相手の20-25%のエクイティハンドをフォールドさせることが重要であり、さらに高いエクイティのハンドを降ろすことが出来るなら1つ目か2つ目のストリートでのバリューベットだとしてもベストのアクションになる
- IPの相手のエニハンフロップベットは利益的だが、より強いハンドでチェックコールとチェックレイズをすることが推奨される。これにより相手のベット頻度が落ちたら強いハンドでのドンクベットを推奨する。
- フロップチェックレイズにコールされ、ターンで相手のレンジを強くするカードの場合はベットが難しくなるので、大きなサイズのチェックレイズが必要である
- チェックコール、チェックレイズ、ドンクベットのどのアクションが相手のレンジにどのような影響を与えるのかを理解することが、どのアクションが一番機能するか見出す最初のステップである
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